学校対策(新卒対策)はしっかりとされていますか。

新卒の職員を採用しようと、福祉系の専門学校に求人票を提出する介護事業所は多くあると思います。これを行うのは当然として、もう一歩踏み込んではいかがでしょうか。

新卒採用は人材獲得競争が激しいので、自事業所の求人票に学生さんからの注目を集めるのは、なかなか難しいかもしれません。そこで新卒の応募とは別に、春休み・夏休み等の長期休暇や夕方から夜間、もしくは土日祝日のみのアルバイトとして学校に求人票を提出してみてはいかがでしょうか。

最終的な狙いは、新卒で正社員として頑張ってほしい、ということになるのでしょうが、学生サイドから見てもこれにはメリットがあって、アルバイトなどでご利用者、職員とすでに「なじみの関係」が構築されていれば、そこに正式に就職をしたいと考えるのは自然の流れだと思います。

そもそも福祉系の学校に通う学生さんですから、どこかでアルバイトをするのだったら介護事業所で、と考える学生さんは一定数存在すると思います。介護事業所側もアルバイトという雇用形態でその方の働きぶりを見ることができるので、安心して正式採用ができると思います。

こういったケースの場合、新卒採用に結びつくのはしばらく先のこととなりますが、「急がば回れ」的な発想です。現時点ですでに「猫の手も借りたい」ほど人手不足な介護事業所であれば、アルバイトといえども貴重な戦力ですから、それだけでも十分ありがたいはずです。

この発想でいうと、ボランティアから採用に結び付いた事例もあります。

ですから、ボランティアも積極的に受け入れて、お互いが慣れたタイミングで「ぜひ職員として活躍してみませんか?」とお誘いしてみてはいかがでしょうか。まずは短時間のパートから、というアプローチでもよいかもしれません。

また、福祉系の専門学校だけでなく、福祉系の高校の新卒にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

東京都と神奈川県を合計すると私の知る限りでは、20校近く福祉系の高校が存在しています。彼らがどのようにして就職先を決めていくかを、以前、学校の先生に伺ったことがありますが、学校時代に行った実習先が多いという話を聞きました。

多くの介護施設や事業所は、従来は学校側から実習の依頼があって、それを受け入れるというスタンスが多かったと思うのですが、これからは、逆に施設や事業所側から「是非ウチに実習に来てください!」と提案するのもアリだと思います。

介護事業所から「ウチに実習に来てください」と手を挙げるという話は私の知る限りではあまり聞いたことがありません。だからこそ、インパクトがあるのではないでしょうか。

実習生の受け入れは手間がかかり、大変だと思います。また、実習生を受け入れたからと言って、必ずその人たちからの応募があるとは限りません。しかしこのような、「急がば回れ」「損して得取れ」的な取り組みは、最終的に必ず確率を上げて来ると思います。

また、介護系の資格取得のための民間の教育校へのアピールも大切です。教育校は基本的に新卒者がターゲットではありませんが、資格を取得させた後、就職につなげることを目的にしているはずです。学校によっては、就職用のブースも設けてあると聞いたことがあります。ですから、そういったブースにエントリーしたい、と働きかけてみてはいかがでしょうか。

少し視点を変えると、体育系の大学、専門学校もねらい目かもしれません。あくまで私見ですが、一般の学生より元気があって、体力自慢の体育系の学生と介護事業所の親和性はかなりあると思っております。

しかしながら、体育大学や体育系の専門学校の就職指導室に、介護事業所の求人票はほとんど置いていないのではないでしょうか。少子化の現在、体育大学を卒業したからと言って、全員が体育の先生になれるわけではありません。

そこで彼らの強みを十分に発揮できる職場として、介護事業所のほうから、積極的に「ぜひウチに!」と提案してみるのも必要だと思います。

八王子市の介護経営に強い社労士(社会保険労務士)よしざわ社労士・社会福祉士事務所 吉澤 努