3月10日金曜日、東京都九段下の東京産業保健総合支援センターにおいて、「過重労働」による健康障害防止対策と労働安全衛生法研修が開催され出席いたしました。
先日の電通過労自殺事件や安倍内閣の提唱する「働き方改革」などの流れを受け、企業における長時間労働を徹底的に削減しようという動きが高まっております。
政府も「過労死ゼロ緊急対策」や「労働時間の適正把握のためのガイドライン」などを発表し長時間労働対策を本格化させました。本日の研修会では東京都産業保健総合支援センター相談員で全国様々な労働基準監督署で署長を経験してこられた中山篤様を講師に迎え、過重労働対策と安全衛生管理対策の関連や、過重労働対策と健康障害防止対策について約2時間講義していただきました。
電通事件ばかりがクローズアップされがちですが、講義資料によると、自殺による労災補償の支給決定事例はここ数年、毎年約100件程度ございます。
大変痛ましいことだと思いました。
元労働基準監督署長の中山様の話では、今後、長時間労働に対する行政機関の対応が強化されていく事は確実で、企業側は長時間労働体質を改めないと労基署の摘発リスク、訴訟リスク、社会的信用失墜リスク、社長辞任リスクを背負うことになるとのこと。
特にリスクの対象になるのは時間外労働が80時間以上の事業場で、死亡災害が起きれば、ほぼ100%送検、重症災害では「過労休業」と法違反の「過重労働」が認められれば、送検の可能性は大とのことでした。先日の電通事件では、法人のみならず上司までが送検されてしまったので、一労働者に過ぎないと思われていた上司の責任も今後はますます大きく問われることになりそうです。
今後、ますます労働力不足が懸念される世の中ですが、その足りない労働者が疲弊して、さらに労働市場からいなくなることのないように、貴重な労働者が気持ちよく働けるように企業としても様々な策を講じていく必要があると思いますし、私も事業所のアドバイザーとして可能な限りサポートしてまいりたいと思いました。

八王子市の介護経営に強い社労士(社会保険労務士)よしざわ社労士・社会福祉士事務所 吉澤 努