人財の成長・定着のカギを握る人事制度とは!

「介護業界は成長産業である!」などとよく言われますが、将来的に介護事業を取り巻く財政環境は極めて厳しくなることが予想され、政府においても福祉予算の維持、若しくは削減に揺れております。

介護事業所においては、いかにして質の高い介護サービスを提供して「顧客満足」を実現するのか。同時に、それをいかに効率的に提供して「経営改善」を図るのかという、二律背反する命題を同時追求するための経営戦略の構築に迫られております。

しかし、このような厳しい経営環境の中においても、高業績決算となった介護事業所はあります。高業績事業所と業績が低迷している事業所の差はどこから生まれてくるのか探ってみるといずれも、「介護事業所の質=職員の質」ということが分かります。

また、昨今の多くの介護事業所は「人材が集まらない」「定着率が悪い」など、人材不足が大きな経営課題となっております。

介護事業所を支えているのは人財であり、介護事業所が今後高業績を上げていくためには、いかに人材を人財に変えて、職員を確保し、職員の働く意欲の向上を図り、定着させるかにかかっていると言っても過言ではありません。

事務所が提案させていただく「介護業界特化型人事制度」は、有効な人財育成ツールだと考えております。

そのためには、介護事業所の特長を落とし込んだキャリアパス制度を軸にした人事制度が必要です。人事制度というと、まず「査定」という言葉が頭に浮かぶ経営者の方もいらっしゃると思いますが、当事務所が提案する人事制度の特長は「人財育成と業績向上の正比例する人事制度」の作成を行ってまいります。「査定」という部分ももちろん否定はしません。しかしあくまでも、「査定」というのは人事制度の一部分であり、最大の目的は「人財」の育成であり、業績の向上です。

1. キャリアパス(等級制度)

職員をレベル分けし、「求める職員像」をものさしにして、現状の姿とのギャップを明確にし、ギャップを埋めるために明日から何をどう頑張らなければならないか?が具体的にイメージできるように作成し、各等級レベルに格付けされた職員の努力基準が設定されることになります。これはそのまま、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)にご利用できます。

2. 評価制度

そして、この評価制度こそ「介護特化型人事制度」の最大の特徴が出る部分になります。

「介護特化型人事制度」においては評価項目が「介護キャリア段位制度」の評価項目と連動する仕組みになっております。「介護キャリア段位制度」とは平成24年に内閣府が立ち上げた制度で「わかる」という知識の部分と「できる」という実践的スキルについて国の統一基準においてレベル認定をしていくというものです。今後、このレベル認定が介護職員のスタンダードになっていった場合に対応できるように、「介護キャリア段位制度」の知識部分と実践的スキルの評価を事業所の評価にも取り入れていこうというところが特長になっております。

もう一つの特長はケアの専門性と共に、「人間力」も人事評価基準に込めている、という点になります。今の時代、「何を提供するか?」より、「誰が提供するか?」で顧客(ご利用者様)の感動が決まります。

同じサービスを提供していても、ある人がやればお客様は感動し、感謝してくれますが、別のある人がやれば憤慨し、クレームの声が返ってくる。同じサービスを提供しているのに、いったい何が違うのでしょうか?これこそがまさに「人間力」の違いなのです。「人間力」の評価基準に従って人財育成を行えば、ご利用者の満足度という点において、大いに支持を得ることが出来るものと考えます。

また、人間力評価では個人としての頑張りと共に「チームで成果を出す」ということに力点を置いた評価制度になっているのも特長的です。介護現場では一人で出来ることなど知れており、何よりチームワークの重要性が求められます。チームワークの良い職場は1+1=3にも4にもなりますが、チームワークの悪い職場は1+1≦2という残念な結果になってしまうのではないでしょうか。

事業所経営を守りながら、頑張る職員を支援する賃金制度とは!

3. 介護特化業績連動型賃金制度

介護事業所は訪問系の事業所を除いて、介護保険法に基づき利用定員を定めることによって事業所運営を行っております。利用定員を定めるということはすなわち、収入が将来的に頭打ちになることを示しております。今後の介護報酬改定を予想した場合、さらにマイナス改定が行われる可能性が十分に考えられます。収入が減少の流れをたどり、今後の消費税増税によりコストが増大し、職員の給与が自動的に昇給する仕組みになっていたとすれば、事業所経営は当然に行き詰まっていくことになります。しかし、貢献度の高い職員には貢献度に報いた処遇をしたいと考えるのも経営者なら当たり前のことです。このような課題を解決するために業績連動型の賃金制度を提案しております。

介護特化型業績連動型賃金制度の特長とは

  1. 昇給額の基準はあるが、約束事になっていない。つまり、業績や支払い能力に応じた昇給額管理が可能。柔軟な運用が可能。
  2. 定期昇給より、昇格による飛びつき昇給に重きが置かれており、キャリア段位及びモデル行動と処遇(昇格及び昇給)との結びつきが強くなっている。

    昇格しない限り、大きな昇給はない。よって、全体の昇給額を抑制することが可能 
    となれば、当然昇格を目指す。⇒自らの介護人財力の成長が処遇面で報われる仕組みとなっている。

八王子市の介護経営に強い社労士(社会保険労務士)よしざわ社労士・社会福祉士事務所 吉澤 努